大阪全国大会から最終決戦の舞台水戸へ
- kouryukan0922
- 2005年3月27日
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最終目標水戸に向けて、残り1ヶ月チームは、のらりくらりと今ひとつ活気がありません。去年のこの時期と比べると意気込みが明らかに違います。夏日本一という達成感がそうさせるのでしょう。このままでは勝てない。気迫これが剣道には一番大切なもの。そう思う時、私の気持ちを子供に伝える。最後に残されたのは、私が子供に立ち向かうことでした。お前達全員と相手してやる。俺がへばるかお前達が勝つか徹底した気迫の基本打ちをしました。しかし、まだまだです。ペースは上がらず考えることばかりです。なぜだろう、どうしたらいいのか毎日考えましたが、はっきりとした答えは見つかりません。大阪全国大会の本番で調整して水戸に向かうということで清算しました。しかしながら大阪から水戸まで、残された時間は1週間です。その時間で調整を完了しベストで望むということは至難の技です。それができれば、名監督だと和田母と笑い話をしました。 大阪では、大将の森本を先鋒に遣い、先の気持ち、先の技が出るようにし、先鋒の伏見を次鋒で遣い、よく見て戦うことを教え、次鋒の西岡を大将で遣い、大将の慎重さを教えました。結果は、小曽根Bチームに代表戦になり、森本を遣い負けました。今の実力はこんなもんでしょう。 しかし、私自身なぜ代表戦で森本だったのか・・・・・・・・。この場面では、伏見か安田だったと思っています。私の考えが甘かったのでしょう。 負けた瞬間、歓声が沸きました。光龍舘敗れるでしょうね!私自身また子供達もこの悔しさを真正面から受け入れ一週間後に備えなければなりません。試合が終わり何時も応援してくれている東陶器春風館の応援に行きました。 最初は、俺の方が強いとかそんな甘い考えで見ていたのでしょう。態度にそれが表れていました。しかし、三剣会との対戦でしたか先鋒から大将まで真っ向勝負で戦う春風館の子供達を見て光龍舘の子供の態度が変わりました。最後はみんな正座し拍手を送っていました。春風館の剣道を見て心打たれたのでしょう。私もその戦いを見て感無量でした。やはり剣道とは魂と魂の戦いだ、戦略や戦術など要らないと。真っ向勝負だとそう教えてくれました。 東陶器春風館の館長には、水戸には光龍舘の応援に行くからと言ってもらえ、感謝すると同時に必ずやるぞと思いました。 あと1週間微妙な調整をしつつ子供には、真っ向勝負、魂で戦えといい続けました。 大会本番、微調整を続けてきましたが本調子ではありません。しかし、日を延ばすことも、どうすることもできません。今日やるしかありません。 1回戦の立ち上がり伏見の見事な先制攻撃、気迫十分です。相手もいい相手でしたが先鋒の勢いで一気に攻勢を仕掛けました。コートを1位通過し次の相手は夏の道連でも準決勝で当たった勝田若葉会でした。ここが大きなヤマ場だと思っていました。試合前、伏見と安田を個別に呼び、もし代表戦になったらお前を使うと言っておきました。 先鋒伏見が夏の武道館での負けを勝ちにし、次鋒西岡が勝ち王手をかけました。しかし、副将、大将と負け、思ったとおり代表戦にもつれ込みました。 私はこの時、伏見しか思い浮かびませんでした。 しかし、伏見は、代表戦に出るのも初めての選手です。1昨年は、ずっと補欠で試合に出たのも1度きり、こんな大舞台で使うのも初めてです。しかし、伏見しかいませんでした。そう思わせた伏見もたいしたもんです。 伏見には、勝っても負けてもかまわない。今日の光龍舘の代表はお前しかいない!魂で戦えと送り出しました。 相手は副将だと感じていましたがやはりそのとうりでした。お互い真っ向勝負です。 お互いに先の技が冴え初太刀から勝負です。激しい打ち合いから一瞬、伏見がひるむかなと思いましたが真っ向から伏見が先に打ち抜きました。本当に凄い選手に成長してくれました。 大将戦で負けた森本が伏見に近づき、ありがとう。と一言いいましたが何か伝わってくるものがありました。 夢にまで見た最後の三つ巴戦の舞台までやってきました。狙うは、最優秀旗のみ!去年果たせなかった夢、全員総攻撃です。最後の如水館との激戦を森本が踏ん張り優勝を決めました。調子の悪い森本も最後まで踏ん張ってくれました。西岡もきっちり決めてきてくれましたし、安田も中堅の大事なポジションを守ってくれました。安田は、春休み一人打ち込みに来ていました。この頑張りやなら光龍舘の運命を託してもいと代表戦に行かせる準備もさせました。ここ一番の大事な場面で勝ってくれたのも、安田の人一倍頑張る気持ちでしょう。これからが楽しみです。副将も4年生の和田美咲、体は、小さいが負けん気の強さでチームを盛り上げてくれました。 今考えると、子供一人ひとりがそれぞれ調整をしてきたのかなとも思います。 念願の春の水戸大会の優勝旗を携え、瀬戸大橋を渡ることができました。 子供、親、指導者が本気になり、剣道ができる環境を作り、また、同じ目標を持つ者と切磋琢磨し協力し合って頑張れば、田舎侍も立派な侍に近づけるということだと思います。 このまま、日本のトップを走り続けて欲しいと願うばかりです。