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馬場欽司先生来館(平成18年3月18,19日)

  • kouryukan0922
  • 2006年3月19日
  • 読了時間: 6分

午前10時30分高松空港に東京より全日空機が舞い降りた。とうとう来て頂けた・・・・・・・。待ちに待った師匠が来県した。光龍舘開館よりいつか必ずと思っていたが、その体制を整えるのに五年を擁した。 しかし、夢、叶った。 待合ロビーから師匠の後姿を見つけた。師匠の立ち姿から放たれるオーラは、他の乗客とは、まったく違ったものだった。そのオーラに魅了され釘付けになった。あこがれ続ける剣士がこの田舎に、光龍舘に、足を運んでくれたと思うだけで目頭が熱くなった。緊張のあまり言葉も出ない唯一私が一番緊張する時だ。 今日の予定は、光龍舘のいつもの稽古を見て頂き、子供達と地稽古をしていただくことだ。自宅道場に着いた。雑談中、、師匠が眩しいばかりの竹刀袋を取り出して私に渡してくれた。今朝4時に起きて作ったとのことで嬉しさ一杯である。いつかこの竹刀袋で・・・・・・。また、馬場モデルの竹刀を一振り授けて頂きました。ドキドキと嬉しさとで一杯になりました。柄は、握りの位置に滑り止めのトンボ柄が入っていますトンボは、勝虫ということで昔の武将が絶対に後ろに下がらないと言うことで愛用したと聞きました。小手の藍が付くと青空にトンボが浮き出て青空を飛んでいるように見えます。この竹刀を振るう時は、一歩も後ろにはさがれません。 道場の現れた師匠の姿に館生すべてが釘付けになりました。見たことのないような凛とした気品と風格に圧倒された瞬間です。静かに道場に正座され神前に礼をされました。 さあ今から光龍舘の稽古を見てもらう。全員、魂で打ち込めとタイヤ打ちからスタートです。全身全霊で打ち込みました。師匠には、光龍舘の日本一の秘密はこれだなと言って頂きました。最後の地稽古です。 師匠が子供達にどんな稽古をつけるのか興味津々、見逃すわけにはいきません。私も面を着けて地稽古を受けていましたが隣が気になり、最後には見取り稽古をさせて頂きました。子供と合気になり先をかけ相手を引きだし打たせ応じる、一の太刀、二の太刀、三の太刀、体当たり、開き足流れるような体さばきと気の流れ、子供との稽古時は、元立ちは二倍、三倍動かなければならないとおっしゃっていましたが園児から大学生まで見事な稽古を頂きました。私も改めて勉強させて頂きました。 光は、初めて地稽古で父の師匠に掛かりました。我が息子ながら腕白ざかり、師匠にも肩車してなどと、私もドキドキでしたが稽古着に着替えてやってきました。どうなることかと見ていましたが師匠の魔術に上手にのせられ、見ている私も感謝の気持ちで一杯でした。楽しい稽古をつけて貰い調子に乗った光がまた並んでいます。自分を見るようでした。三回目に掛かろうとした時には阻止しましたが、何にもわからない園児にも伝わるものがあるんだと感じました。実に見事な稽古をいただきました。 2日目、今日は師匠に実際に指導していただく日、木刀を取り組太刀を伝えて頂きました。 全部で10本あるが今日は5本と言うことでした。 私もビデオで何度か拝見しましたが実際に指導いただいたことはありません。まずは、開き足を使った稽古。 左右に開きながら相手の左右面、脛を斬ります。腰を落として斬る、加えて正しい刀法で斬る。誰も出来ません。いままで光龍舘でやってきたものは何なのか完全に打ちのめされました。私は、竹刀競技、勝つ剣道を教えてきたつもりはありませんがそれを目の当たりに見ると、反論が出来ないのも事実です。腰を落として斬る。また、正しい刀法でしかも素早く体勢が崩れない師匠の剣捌きに圧倒されました。次から次に繰り出す太刀は流れるように相手を捉え、牛和歌丸が舞っているようでした。光龍舘にいるすべての観衆を釘づけにして稽古が終わりました。実際に見るまで少し軽率に考えていたところもありましたが眼からうろこでした。 現在の剣道の足りない部分がすべてここにあります。子供の頃、私も近所の友達を捕まえては、竹を切りに行き、刀代わりにしてよくチャンバラごっこをやりましたが、今は竹やぶもチャンバラをして遊んでいる子供も見かけることはありません。剣道教室でいきなり竹刀を持ち面、小手打ちですから斬るということも薄れて、理解できなくて当然でしょう。しかし、それを伝えることが現代剣道の役目だと私なりに解釈しました。昨今、関東学連、関西学連共に韓国チームに敗れ、これから益々、脅威となることは明らかです。180センチを越える長身から力強い先の技を出すと聞いています。私も何度か韓国ナショナルチームと試合をした事がありますが当時の選手が今は、監督、コーチとして国を挙げて強化を図っているのですから日本人の想像を絶するものがあると確信します。また、世界的に活躍した選手は、将来が保証され徴兵も免れる国ですから少年時代からはっきりとした目標を持って取り組んでいますので、現在の日本とは、最初から目標設定が明らかに違うことも事実です。しかし、剣道発祥の地、日本は正しい剣道でそれを打ち破らなければなりません。日本人たる宿命でしょう。勝つヒントは、この組太刀に隠されていると思います。 午後からは、剣道具師福井弘賢先生宅を訪問し剣道具に関するお話をお伺いしました。私も師匠に剣道具に疎いのでは駄目だといわれこれからですが勉強していこうと思います。 午後の稽古は、以前からお願いしてあった上段と二刀の指導です。上段の指導は、師匠に実際に教えていただいたわけでなく、私が師匠のイメージを子供に伝えるだけですので師匠との考えのずれ技術のずれがあってはなりませんのでご指導いただきました。1ヶ月くらい中学生の基本打ちの中に入れてありましたのでどうにか形にはなっていました。子供達には、師匠に来ていただいた時に本物の上段を学びなさいと常々行っていましたので子供達も目が輝いていました。上段は、火の構え一歩も引いてはいけません要領よくやろうと思うのなら上段は取ってはいけませんと言われました。上段をとる心構え、利点など。特に小手打ちは打ったら中段に返ると言うことした。実際に師匠が小手を打ち下ろすと片手で打ったか諸手で打ったかわからない早業で、次の片手小手からの諸手の小手面も眼が点状態です。二刀も文章では表現できません。すべての構え、技がつながり剣道の幅、剣になるということです。短い2日間ではありましたが師匠の一言ひとことすべての技を逃さず吸収いたしました。高松空港から飛び立つ全日空機を見送りながら師匠のありがたさと感謝の気持ちで一杯でした。師匠が、おいていってくれた大きなお土産を、これから、一つひとつ紐解いて必ず子供に伝えてみせます。 最後に、光龍舘の目標を日本一から世界一へ変更します。


 
 
 
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